雑できらめくパワー

もうおなじ制服は着れなくても、わたしたちが高校の同級生で、おなじ空気をすっていたこと、おなじ景色をみていた事実は変わらないのだと思えた、とびきりぜいたくな夜だった。東京で、それぞれの生活をもっていて、もう会わないのかと思っていた旧友たち。

駅で集合してサイゼリヤにはいると、ただの放課後の延長線がはじまった。箸が転がってもおかしい。勝ちが決まらなくて永遠に終わらないかと思ったウノ、テーブルに対して椅子が少ないから座らずにお菓子をたべる、立食パーティみたいだ。花火かと思ったら飛行機だった。夜はラーメンとコンビニのアイス。床とベットで雑魚寝して、ちょっと喧嘩になった。やけに早く目が覚めてそのままぼそぼそと話す友人の声。インドカレーと大きな餃子をたのんで床にひろげてたらふく食べる。

今度は芋煮会ね、と言うと、河原探しとくね、と返してくれる旧友たちが愛おしかった。

 

f:id:meguroo:20230730201943j:image