遊んで暮らしてとなんで働いて

ドライヤーの熱風をあびながら、柴田聡子の歌詞をみつめる。やっぱ変、と思ってたら、いっしゅん画面が暗くなって、電話マークがでてきた。ドライヤーをぱっと消して電話に出た。 あー元気、そーつらい、わーだよね、相槌なんかかなりなんでもいい。ぺらぺら…

願くばラッキーイヤー

寝てたら年が明けた。おばあちゃん家のこたつは何層にもふとんが重なってるから、ずっしり重くてあったかい。2355、見逃してしまった。あとで柴田聡子が歌ってたのを知ってもっと悔しい。 元旦はおじさんおばさんが着物をきて挨拶にきた。仲睦まじく、ひっそ…

静かに逞しく

乾いた午前の空気、東海道線の車窓とululuの音楽の相性は良かった。今日は孫デイ、改札には祖母と大叔母がこじんまりと待っている。いつからわたしは、二人のことを、みおろせるようになったんだろうか。 駅前のいつものレストランで食事をすませる。祖母は…

4年越しの羊文学、2人とみれてよかった。今の羊文学も好きだと思えた良いライブだった。金色は好きな歌詞を歌いちがえていた、あと少しの説明、というのが、あの曲の深みなのに。 いつだって今がハッピーエンドでバッドエンドだ。死んでしまってもかまわな…

夢のなかでも走ってた

8月も終わってから5日くらいすぎた、24歳になったのはとうの昔に感じる。会社にいることが前よりずいぶん楽になった。慣れか諦めか前進か後退か。生活の解像度が前よりちがう。眼鏡を買ったから?本を読まなくなったから? 私ってもうちょっと味のある人間だ…

雑できらめくパワー

もうおなじ制服は着れなくても、わたしたちが高校の同級生で、おなじ空気をすっていたこと、おなじ景色をみていた事実は変わらないのだと思えた、とびきりぜいたくな夜だった。東京で、それぞれの生活をもっていて、もう会わないのかと思っていた旧友たち。 …

きのう1日休みだったけど沼のように寝てたら終わった。久しぶりにごはんをつくったらおなかが痛くなって吐いてまた寝た。コンビニで会社の先輩に会ってしまった。きょうは前半在宅勤務して夕方、中学生が家にかえるのに逆らって会社に出社した。充電器を忘…

生活 in the red

ひさしぶりになんの予定もない、ふつか休みだったから、とりあえず美容院にいった。美容院で髪を染めた。春になると自然と軽い色にしたくなって、毎年なんだかんだ気持ちがわたしを追い越して浮き浮きしている。それから悩んだ挙句、3月越しにバーに行くこ…

あるいは朗らかに

2019/8/16 久しぶりに会う友だち、はじめて会ったときは16歳だったらしい、もう20歳になってしまった。大人になって酸いも甘いも知ったとき今日と同じように笑いあえるかな。高校卒業時に、よく聴いていた音楽。わたしはあの教室が今でも大好きだ。 帰んない…

鴨もお前を愛さない

3/10 他部署の人と話しているとき、わたしの言い分を上司がやんわり補ってくれていて、配属ガチャでいったら、ほんとうに恵まれてる(でも向こうは新卒ガチャはずれかもと思うと落ち込む)。5月に配属されて、今度はこの人たちに迷惑をかけるんだなあとだれの…

4月から新入社員という免罪符を捨てなくちゃいけないなんて、わたしはまだ信じたくない! いきなりミサイルが落っこちたとか、寝たきりになってしまったとかそんな不幸な理由じゃなくて、なにかなるべく幸福なやりかたで、働くという概念よ消えてくれ。そろ…

根を張れ

2/11 長らく不在届が入っていた荷物をやっと受け取った。巾着をほどくとスムージーミキサー。お礼の連絡をすると、明日に山焼きを見にいかないかと誘われた。ぼうっと燃え上がるさまが興奮するのだそう。放火魔の気持ちがわかるのよ、電話越しの祖母はそう言…

明けましてたらば蟹🦀

働くようになったわたしはきっとわたしではなくなってしまう、と繰り返し日記に書いていた。わたしでなくなることを恐れていた。けれどいつか働くことを迎合するだろう。やるせないことだ。 1月、ログインできずアカウントが消えたことを知る。ださすぎる現…

会社の同期と飲み会より、よっぽど祖母とタリーズに行くほうが楽しくて、それってえばっていいのかわからない。席替えしたあとの卓では共通の話題もつかみどころもないまま、方言とNHKの教育番組の話が永遠に続いた。とりあえず口に放り込んだ焼肉はいっこう…

はたらく、あいす、わたしたち

週に5回、8時間分労働に肩まで浸からせていると、これまでの輪郭がよくわからなくなってくる。今年はそんなに本読めなかったなあ。帰ったらYouTubeをみて、朝はシャワーを浴びて、昼はコンビニのごはんをたべる。このわたしが、新卒の座談会でたのしく話さ…

おでんとパフェをいっしょに食べる

はじめて琵琶湖をみた。湖なのだから、もっと水たまりのようなものだと思っていた。光を十分にきらめかせ、まわりをぐるぐるとさせるほどに人を引き寄せ、風から波をおだやかにたたせるそのさまは、海からおぞましさを失わせた、天国にある海のようだった。 …

girlsではなくなる

大学の友人らは、4年間のなか洗練されただけあって、空気の吸い方もわたしと似てる気がする。ありがたい。彼女たちがいるから、わたしは会社でそれほど親密な仲にならなくていいと思える。みんなが新しい人たちとうまくやれてるならそれに越したことはない…

やんわり四面楚歌

高校の同級生が、夜職をしているのを知ってやるせない。1週間で手にはいるお金が、昼職では1ヶ月かかるんだって、ばからしいね。 大学のころ、社会人になった先輩と飲んだとき、毎日怒られてばっかだ、給料全て使い果たしたいと嘆いていたのが、鮮明に近づ…

それが愛なら愛ですね

働きはじめて2ヶ月くらいが過ぎた。先輩社員から、先輩風を吹かせたみたいなことを聞いて、新入社員らしく落ち込んだり感銘をうけたりうなずいてみたりしてみせる。勉強になります、とか全然言ってる。 去年の5月に比べたら、どこも真っ暗ではない。運良く…

ネイルの色を落としても

金曜の夜はビールを4杯、梅酒を3杯飲んだ。同期たちとわたしの間柄がすこしでも滑らかなものとなるように、ごまかすように、見栄を張るようにぐひぐび飲んだ。一次会で抜けて、同期のひとりと帰った。風が心地よいが、視界がすこしまわった。気持ち悪いとL…

なんでもない日々

自分のTwitterを見返していたら、とにかく泣いてばかりで呆れた。泣くことが非日常的だからこそ、ツイートするのだろうけれど、それにしても泣きすぎだよ。どうにかしてくれ。 今日、実は前から画策していた美術館に行くことをひとりで遂行した。住んでいる…

パウンドケーキが焼きあがる

4月ももうじき終わりがくる。 花々は知らないあいだに咲きほぐし、新緑がきらめいている。 慣れない通勤路の最短ルートも知って、自転車から補助輪を外すみたく、重たい上着を一枚ずつ脱ぎ捨てていくみたく、どこかがひとつずつ軽やかになっていく。 今まで…

夜にケーキを食べていい

幸福をのむことは、不幸になることよりも覚悟がいることだ。 これ、なんだっけ、岡崎京子?わかった、下妻物語だ。 不幸でいる方がよっぽど楽で、幸福な生活の隙間のどこかにほつれをさがして、大丈夫、怖くない、私はまだ不幸にだって慣れていると唱える。…

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迫りくる来春へのときめきと、ほんとうに何事もなく卒業できるのだろうかという不安、ジェットコースターみたいだと思っていたら、友人らもそう思っていたらしく、すこし救われた。いまの一番の祈りは、卒業して就職することかもしれない。(卒業確定のお知…

図書館の一隅より

1月ももう8日。私は相変わらず。 卒論は書いても書いても抜け穴がでてきて、抜け穴を封じるために、たしかなことばでつなごうとするのに時間がかかってしまう。 今は図書館の一隅にいて、12月の会話を思い出したから書き留めておく。 まわりの人は、熱心…

忘茶会

雪をみると、心持ちがしんとする。 大学までいくのが億劫になって(大抵の場合億劫)下の階でぼ〜っとしてると友人がお湯をとりにきた。 お裾わけした紅茶のティーパックにお湯をそそいで、一杯分、ゆっくりはなしをしてくれた。 外がうんと暗くて雪はこくこく…

good communication ×8

①体育座りの親友 ・大学2年生の一時仲良くしていた人と久しぶりにまともに話して、私の友達の名前をだすと「ああ、親友のね」と言われた。「記憶の死ぬほど片隅」にあったんだって。記憶の死ぬほど片隅に追いやられた、私の友を思って、笑ってしまった。きっ…

なぞなぞ

こねてもこねてもパンの形にならなくて、なんかもうジャムもチーズも入れちゃって味はよくわかんないし、次の焼き上がりの工程にいきたいのにさっぱり進まなくて、そもそもレシピ間違ってたかな〜みたいな。 (これは卒論の話) ぎゅーっとあらゆるものが、わ…

忘れた

優しさ保険の適用範囲外だとするのが本当の優しさであることに気づいたから、連絡先を消した。というのは、自分にとって都合よく歪曲してる話で、死にそうになったら連絡してよね、と言ったのは私だった。つまり、別れても優しさ保険の対象ですからね、とは…