忘れた

優しさ保険の適用範囲外だとするのが本当の優しさであることに気づいたから、連絡先を消した。というのは、自分にとって都合よく歪曲してる話で、死にそうになったら連絡してよね、と言ったのは私だった。つまり、別れても優しさ保険の対象ですからね、とはじめにお知らせしたのは私だった。優しさ保険延長料金は、私の未練、虚栄であったし、素晴らしい人であると信じていたかった可愛らしい気持ちである。「死にそうになったら連絡」の条件の下には、言葉にしなかった条件がいくつかあったが、その条件はうまい具合に伝わらなかった。優しさ保険は更新しない。ガキ使はもう放送されない。私は鼻歌を歌いながら、湯船に一人分のお湯をはろう。おみくじは来年の分を引いたら、さすがに捨てよう。耐えがたいほどのいいことが、あるべきである。

 

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何年経とうたって寿命がいつ来たって忘れはしたくないなって
そう思って今日を生きていたいんだ

 

まだまだ