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強くなりたい、全員に優しくしたいからというのは、どうでもよくなりたい、全員に無関心になりたいって思いとの包合関係にある。わたしは自分の物差しで世界をみて、すごく良い世界だなと思う。そこでぬっと横から、全然違う物差しで世界をみてるひとがくるわけ。別にその人が何かを言うわけじゃないんだけど、わたしもその物差しのことを気にしてしまうんだ。そういう話。価値観なんていくらでもあって、あらゆる物差しでひとは測ってきて勝手に値踏みされた気になる。値踏みされた気になって悔しいのは、その物差しを自分も隠し持ってるから、そうよね、時間もお金もあったらあっただけいいし、結婚もしたほうがいいししたいよね、うん。わたしはさ、適当に図書館で本を借りてスーパーでたまにお刺身買って、猫に餌をあげたりしたいし、それに幸せを見いだせる人間だと思う。でも本当は欲しい本はいくらでも買いたいし、高いお刺身も飽きるまで食べたい、猫もたくさん一緒に暮らしたいし、好きな人には永遠に死ぬほど好きでいてほしいよ。貪欲だ。明日も何年後もなんとなく幸せでいれるだろうか。そうであってほしい、わたしは今の幸せを手放したくなくて、身動きできない。でもそれが今の幸せを壊す行為につながってるってこと、どこかでちゃんとわかってるんだよ。本当は誰にも嫌われたくないんだ、わたしは弱い。